Daringdaddy’s days

登山、トレイルランニング、キャンプ、ビール好き。ウェブベンチャーで働くお父さん。

アドベンチャーレース「エクストリームシリーズ 尾瀬街道檜枝岐」体験版 参戦レポート

アドベンチャーレース「エクストリームシリーズ 尾瀬街道檜枝岐」の体験版レースに、小学4年生の次男とともに参加しました!
6年ほど前、妻が「アドベンチャーレースっておもしろそうなイベントがあるよ」って見つけてきて、当時小2だった長男と参加し、偶然が重なって体験版の部で優勝してしまったこともあり、次男ともいつか出たいと思っていたのです。

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*オッサンのドアップごめんなさい

アドベンチャーレースとは

アドベンチャーレースとは、地図とコンパスだけを頼りに、山とか森とか川などの中にあるいくつかの決められたチェックポイントを、ランニング、マウンテンバイク、カヤック・カヌーなどを使ってまわり、制限時間内にゴールインするという競技です。もちろん、スマホの地図とかGPS機器は使っちゃダメ。

まだまだマイナースポーツですが、ランニングやトレイルランニング、オリエンテーリング、登山、マウンテンバイク/ロードバイクなどの周辺競技から流れてくる人が多く、近年人気を集めているらしいです。現に今回のレースは、長男とでた数年前よりもチーム数が多かったようです。

エクストリームシリーズとは

今回参加する「エクストリームシリーズ」とは、色々な地方の町や村でアドベンチャーレースを開催しつつ、開催地及びその周辺の地域興しもかねたイベント。
地域振興やアウトドアイベントの企画、運営をしてる「エクストレモ」が主催してます。

大人の参加レースであれば、マウンテンバイクやカヤックのセクションもあります。
大体、年間4回開催されるのですが、うち一回は「体験版」としてコース短縮され子供でも参加出来るような形になっています。
7~10kmくらいの距離を、トレッキング、オリエンテーリング、そしてチェックポイントでのチームチャレンジをします。

さらに今回の檜枝岐村でのレースは、夜に地元の方々との夜祭があるとのこと。
会津のうまい酒が飲めそう!面白い人達と会えそう!これは絶対おもしろそうだなーというわけで
今回、次男とチーム「バルセロニャン」を組んで、この体験版に参加したのでした。

チーム名の由来はもちろん、去年まで2年住んでいたバルセロナからとってます。

レースの事前準備

まずレースの開催地「檜枝岐」がどこなのか、その前に何て読むのか(=ひのえまた)ってところからのスタート(汗

檜枝岐とは、あの有名な尾瀬の、福島県側からの入り口となる小さな村。
平家の落人伝説のある村でもあるらしい。
また百名山の一つ、会津駒ケ岳の登山口が村の中にあるという素敵なロケーション。

しかし、googleで調べてみると、東京や埼玉からは車でだいたい片道4時間かかる。

レースの集合時間が大体8時半なので、当日は早起きがんばるとして、レースが終わったらそのまま埼玉県に戻るのはどう考えてもきついです。
宿泊も含めて考えないと・・・。

檜枝岐村での宿の手配

レースの後に一泊するとして、キャンプ好き一家としては、そのままキャンプ場に泊まれればベスト。
檜枝岐村にキャンプ場はあるのかな・・・?

ということで檜枝岐村のキャンプ場を調べて見ると、小さい村なのに結構たくさんある!
なんと11個も!
|| 検索結果: || 尾瀬檜枝岐温泉観光協会
(観光協会のホームページもわかりやすくていいですね)

レース会場や温泉・スーパーまでの距離など諸々考え悩んだ結果、
「おもしろくて素敵なおかあさんがいる」と評判の「かわばたキャンプ場」に決めました。

ちなみに温泉もあちこちにあります。
なんて素敵な村だこと。

アドベンチャーレースの持ち物

体験版レースでは、チーム単位で、コンパス、ツェルト、ファーストエイドキットなどが必須となります。
普段登山用のものがあるので、特段買わなくてはならないものもなく。
いつものようにTrelloで持ち物リストを作り、忘れないように管理するだけ。

アドベンチャーレースのウェアは、藪漕ぎをする可能性があるのでトレッキング用の長ズボン、トレラン用のシューズ。上半身はシャツ。
子供は半袖シャツ&ジャージズボン&運動靴。
荷物はそんなないので、トレラン用の小型リュックに全部収まるレベルです。

あとは寒い時用&雨具をかねて、ポンチョ上下を。

さらにレース後のキャンプ用に、登山用のテント(Salewa Litetrek Pro III)、寝袋、バーナーやコッヘル、インスタント食品なども。

さらに土曜の午後と日曜の午前は空き時間なので、釣り道具(檜枝岐村はイワナ釣りのメッカらしい!!!釣ったことないけど!!!)、お風呂セットなどもパッキング。

それにしても、ファミリーキャンプと違ってだいぶ荷造りが楽です。

アドベンチャーレース前夜

会社の飲み会を、飲み会途中で抜け、自宅に戻ったらば光の速さでパッキング。
何しろ翌朝は四時に起きて、四時半に家を出て4時間ぶっ通し運転。
たとえ四時に起きれても、運転中に眠気に襲われてはヤバいです。

もともと登山用の大型リュックに荷物を入れる予定でしたが、いざパッキングしようとした瞬間にめんどくさくなったので、アウトドア用の巨大なトートバッグに全部放り込んで、11時就寝。
こゆとき便利ですね。

キャプテンスタッグ(CAPTAIN STAG) トートバッグ 大型収納カバン Lサイズ ネイビー M-1680

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レース当日朝

アラーム4つを併用して4時起きに無事に成功し、次男を起こして、すぐに出発。
いつのまにか関越道から圏央道経由で東北道に入れるようになってることに気づく。

しかし予報に反して雨がずーっと降ってます。
レースだいじょうぶかなぁ。
そしてキャンプできるのか。。。まぁ雨であれば車中泊に切り替えるのみ。

途中2回ほど眠気に襲われつつも、なんとかミント味のガムを大量に消費して耐え凌ぎ、無事に檜枝岐村につきました。雨もあがってます。

アドベンチャーレース会場へ

アドベンチャーレース会場は、村のなかにある「中土合公園」。
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受付に行くと、なんだか見覚えのある顔がちらほら。
四年前のレースに出てた人たちかなぁ。
子供の参加者はまずいません(苦笑

ただ、FCバルセロナのメッシのシャツを着た次男は、メッシだ!といじってもらい開始前から人気キャラに。
大人な皆さま、ありがとうございました。

ブリーフィング

中土合の駐車場から奥にあるスタート地点へ移動し、ここでブリーフィングを受けます。
かんたんなルールや注意事項など。

我々のほかにももう1チーム、お子さん2名が参加してるチームが。
後から話してみると、地元のチーム+学校の先生というチームなんだそうで!
素敵だなぁ。
お互いがんばろー。

そして地図と各チェックポイントの説明の書かれた紙が渡されます。
イワナ釣りなど楽しげな課題もあり、釣り好きの次男のテンションは上がります。
体験版レースの子供連れの場合、安全上の理由から川のなかにあるチェックポイントはスキップしていいと言われますが、川好き父子としては行かない選択肢はなし。

ということでチェックポイントを回る順番を話し合って決めます。
「朝マヅメ」狙いで、イワナ釣りのチェックポイントに最初に向かうことに。

少し時間があったので、地図とコンパスの使い方を次男に教えます。
現在地、目標地点を繋いで、磁北線と真ん中のダイヤルの北をあわせて、赤い針と真ん中のダイヤルの北が合うようにする。
書けばこれだけなのですが、いつも忘れる大人。
しかし息子はほぼ一発で覚えた。子供ってすごいなぁ。。

レーススタート

さて、スタート時間が近づき、次男にとって生まれて初めて/父にとって生まれて2度目のアドベンチャーレースがいよいよ間近。

2分前からカウントダウンがはじまります。
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次男はめっちゃ緊張しこわばる表情(笑

そしてスタート!
チェックポイントの周り方は自由なのでみんなバラバラな方向に向かっていきます。

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我らがチーム「バルセロニャン」は、最初は街中を一直線。
大人顔負けのペースで、ずっと走り続ける次男@小4。
いつのまにこんな体力ついたんだろう。2キロほどをほぼずっと走りきりました。

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ときどき地図とにらめっこしながら、自分たちの位置や他のチェックポイントを確かめつつ走ります。

途中で階段登る人達を発見。きっとあれはチェックポイントにいくのだろう。。場所を記憶して、走りすぎます。

各チェックポイント

そして最初のチェックポイントに予定通り到着。しかし・・・!
予想に反して釣れなくて焦る次男と自分。
そのうち他の選手たちも同じように最初は釣りって考えてたようで、みるみる場所がいっぱいに。

釣り好きの次男はめいっぱい粘る。。。
が、最後は断念。釣れない場合はペナルティが付与されます。

次のチェックポイントは村の真ん中にある道の駅。
スタンプを押す場所もすぐに見つかり、課題をクリア。
続けて村の中心部にある次のチェックポイント「橋場のばんば」に向かいます。

1キロくらい走ってると、途中、もう一つの子供混成チームとすれ違い。思わず足を止めて
「そっちは何個チェックポイント回った?」
「4つ!」
なんてのんびりした会話したりできるのも、アドベンチャーレースのいいところですよね。
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そして、最初のチェックポイントに向かう途中で皆が登ってたあの階段に到着。
「きっとこの先に、橋場のばんば、があるんだろう」と、迷わず階段を直登。

ぜえはぁいいながら登り切ったのですが、しかしこれが実は大はずれ!
えぇ、ただの行き止まりでしたとも。。。

「あれ???」と首をかしげながら下り、街道をうろうろしていると、他にも探しているチームが。
そのうち1チームが見つけたらしく、彼らのあとを追っかけます。

チェックポイント「橋場のばんば」は、村の中心にある小さな神社。
珍しいのが「人の縁を繋いだり、悪縁を断ちきる」というもので、縁を繋ぐ事を望む場合はハサミを針金でぐるぐる巻きにし、縁を断つ場合は針金をハサミできるのです。
課題をクリア後、われわれバルセロニャンは、はさみに針金を巻き付けて2人で家族の幸せを願いました。

次のチェックポイントは、橋場のばんばからすぐそばにある神社の湧き水の、水温を当てるというゲーム。
先行しているチームが「12度!」って言ってますが、チームバルセロニャンは、ダテにあちこちで川遊びをしてるわけではありません。
父「7度!」
次男「8.5度!」←刻むね。。。
課題を順調にクリアし、残りは二つ。
スタートから1時間ちょい経ってます。

そのうちの一つは、スタート地点の中土合公園内にある村一番の展望台に、387段の階段を上っていくというもの。
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段数は聞いていたものの、どのくらいの大変さか全く想像がついてなかったのですが、ここが本当にきつかった・・・。
登っても登っても終わりが見えない!
しかし、次男はかなり楽に登っていたので、ただ親父の体重の問題だったのかもしれない。。。
展望台で課題を無事にクリアしたあとは、いよいよ最後にとっておいた「川のなかにあるチェックポイント」。

いざ、川沿いのスポットまで辿り着き、川まで降りるポイントを探すものの、全然視界にはみえない。
うーん、どう考えても水の中をいくしかなさそう。
最初、ちょっとした支流を足首くらいまで濡れながら行ったものの、茂みが多くてよく見えない。
仕方ない!ってことで、深さもそんなにない事を確認し、本流を行く事に。

自分にとっては膝くらいまでなのですが、次男にとっては太ももくらい。
通行する車がガン見してますw そりゃそうですよね。

手を繋いでじゃぶじゃぶ幅の広い川を歩いていると、冷たい水にやられたのか、珍しく「凍えるくらい冷たい!上がりたい!」と言い出す次男(汗)
さすがにこの試練はハード過ぎたようです。

低体温になってはまずいので、次男だけ岸にあがらせていると、その様子をみていた先行するチームが小声で「あっちだよ」と大人の粋な対応。
体験版の場合は、この川のチェックポイントでは子供同伴しなくても良いと言われていたので、自分一人でそこまでたどり着き、無事に課題をクリアできました。

そしてゴール!

最後のチェックポイントからは、ゴールまですぐです。
他のチームの位置も全然分からないのですが、ベストを尽くそうとずぶ濡れの状態で、とりあえずラストスパート。
そして、次男と手を繋いで11:45頃にチーム・バルセロニャンは無事にゴール!
「おぉ〜〜メッシ!」とみなさん暖かく迎えてくれます。

最後は七夕の短冊に願いを書いて、終了。
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願いは「スイッチが直せますように」。
買ってすぐに液晶を割りおったので、現在毎日手伝いをさせて、修理代を貯めさせているのです。

課題も最初の釣り以外はちゃんとクリアできていた模様。
水温を当てるゲームもばっちりでした。
体験版参加3チームのうち最初にゴールインできました。

こうして次男9才、人生初のアドベンチャーレースは幕を閉じたのでした。
川は冷たかったけど、めちゃくちゃ楽しかったと笑顔でいってます。

しばし、スタッフと談笑します。
レース主催者の我部さんをはじめ、ボランティアスタッフの国士舘大学の皆さんも、「メッシ」と次男をかわいがってくれて、ありがたい限り。

もう一つの子供が参加しているチームのゴールを見届けようと思ってたんですが、さすがに朝4時起きで疲れがどっとでてきたので、予約してたキャンプ場に移動することにしました。

しばし、レース開催地の檜枝岐村を満喫

中土合公園から車で、すてきな名物おばさんのいると評判のかわばたキャンプ場へ移動。
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山岳用のテントをぱぱっとセットアップしたあとは、まず川で冷えた身体を温めに温泉「燧(ひうち)の湯」へ。
天井がとてもたかくて、檜のいい匂いがただよう素晴らしい温泉でした。
4時起きの身には本当にありがたい。。。

そしてスーパーでビールとおかずを少し買って、キャンプ場で乾杯してアルファ米のお昼ご飯を。
こういうときのご飯って、たとえインスタントだろうがなんだろうが、本当に格別ですよねぇ。。。

夕方からの夜祭りまでのあいだ、他の宿泊者や近所の方々と談笑したり、釣りしたり
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ハンモックでくつろいだりビール飲んだりビール飲んだりビール飲んだり。

息子は、勝手に釣りできているおじさんたちと仲良くなって、イワナ釣りを教えてもらっています。

いやーくつろいだ。なにせ四時起きですよ。
素敵過ぎる村です、檜枝岐村は。

檜枝岐村の皆さんとレース参加者で夜祭り

そのあとは、キャンプ場のおばさんに車で送ってもらい(お酒飲むのでね)、夜祭り会場の中土合公園へ再び。
会場へ入るなり、みんなが「メッシ〜」って息子をいじってくれました。

表彰式では、どういう計算法かわからないけど、本レース込みでも15位らしく、表彰を受け。
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おいしい地酒を堪能しながら、いろんなチームのみなさんと話し。
ちとマイナーな競技なだけあって、登山、自転車、ランニング、トレランなど通常のスポーツで飽きたらなくなった人達との話はとっても刺激的でした。

そして、大会の運営に携わってる地元の方とは、檜枝岐村の今年予定してる観光イベントの話とか、生徒数の少ない学校の話などの話を聞かせてもらいました。バルセロナで仕事の傍ら、生徒数減少に苦しむ学校の運営にも携わってたので、身につまされる話ばかり。

世界のいろんなところに行った結果、日本の田舎が世界最高に素晴らしいって思ってる自分としては、こういう土地や文化の素晴らしさをもっといろんな人に広めたい!って思った次第です。

さらにじゃんけん大会では素敵な景品を、次男がゲットしたり。

夜祭のあいだ、メッシも「がんばったね」って、めっちゃみんなに話しかけられてるし、
とにかく笑った!
みんな笑ってた!!
最高すぎる空間でした。
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この日本酒「俺の出番」めっちゃおいしかった!お土産に一本買って帰りました。

ほんとうに素敵な体験でした。
次男とはまた出ような!また会おうな!と言い合って、会場をあとにしたのでした。

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テントに戻り次男は爆睡。

絶対またアドベンチャーレース出る!
また檜枝岐村くる!

おしまい。