2022年10月9〜10日にかけて開催された日本山岳耐久レース(ハセツネカップ)を完走しました。
参加にあたっては、数々のブログやYoutube動画やYamap投稿、そして雑誌類を参考にさせてもらいました。
自分の体験記も誰かの参考になればとシェアさせていただきます。
なお、1万文字ほどの記事となってますので、手っ取り早く調べたい方は、こちらの目次から気になるところに飛んでいただくのがいいかと思います💦
- ハセツネ(日本山岳耐久レース)とは
- ハセツネに申し込むきっかけ
- ハセツネ挑戦にあたっての作戦
- ハセツネ当日
- ハセツネ2022年 振り返り
- ハセツネのギア
- よかったらコメント欄に質問など書いてみてください。
ハセツネ(日本山岳耐久レース)とは
日本山岳耐久レース、通称ハセツネカップは、日本でもっとも歴史あるトレイルランニング/トレッキングのレースであり、奥多摩方面の複数の山を含む71.5キロのルートを24時間以内に完走(完歩)するレースです。
登山家の故・長谷川恒男さんにちなんだレースであり、登山をルーツとしているだけあって、通常の充実したエイドのトレイルランニング大会とは真逆の路線を貫く大会です。
ヒマラヤではファイナルキャンプよりアタックするとき、頂上を極めてからアタックキャンプに帰還するまで、昼夜にわたることがしばしばあります。これを私たちのふるさと東京の山におけるトレーニングの一環として、ヒマラヤを目指す若いクライマーの登竜門として、この『日本山岳耐久レース』を位置づけていきます。
ハセツネに申し込むきっかけ
とあるレースに参加して知り合った、100マイルを含めウルトラ系をたくさん完走している知り合いから、参加しやすいレース(ハードだけど制限時間はまぁまぁ緩い)としてオススメされて、参加を決意。
例年Runnetでクリック合戦となるらしいですが、何とか申し込みに成功、参加がぶじに確定しました。
ハセツネ挑戦にあたっての作戦
ハセツネ参加に際しての自分の作戦は、とにかく数年ぶりに参加するウルトラトレイルレースを、時間いっぱい使ってでも、何が何でも完走すること!
そんなスタンスで臨みます。
ハセツネにおける水分補給の制限
そんななか、あまり調べずに申し込んで大会まで2ヶ月弱となったころ、手元にあったトレラン系の雑誌をパラパラめくっていると何と目を疑う記述が!
なんと、水の途中での補給ができるエイドは、40キロ地点をすぎた1箇所のみ(第二関門の月夜見駐車場)とのこと。
そして、水の補給そのものも、第二関門をすぎてからゴールまでの間にある3箇所しか許されておらず、失格要件となるとのこと。💦
大会主催者側からは、月夜見第2駐車場のみ1.5リットル以内の水分の補給を行う。
選手は前項のほか、以下の3ヵ所でのみ、水分の補給をすることができる。
(1) 大岳山荘(約200m先、自然水)
(2) 綾広の滝・上部(御岳山から1.5km手前、自然水)
(3) 御岳神社(自然水)
前2項のほか、選手は、水分並びに食糧の補給を、他の選手、役員、応援者などから受けることができない。選手自身による水分並びに食糧の補給も同様とする。
いやそのくらい知っとけよって話なのですが、、、
めっちゃ汗っかきで、水もお酒も大量に飲む自分としてはこの制限はきつい・・・!
かといって安全を重視すれば荷物が重くなるし、荷物を軽くすることを重視すれば脱水症の危険が高まります。
この絶妙な規定が、ハセツネを絶妙な難しさにしていると感じます。
ちなみに、「選手の装備品は、水2リットル以上、防寒具兼用の雨具、行動食、ライトを推奨する」ともあって、このくらいはないと難しいでしょという事かと。
いくつかの雑誌をみてみると、大体2.0〜2.5リットルを持って行く人がボリュームゾーンでした。
ただ、自分並みに飲む人の場合に、それで足りるのか?
RUN+TRAIL等を読んでいると、自分が発汗する量を把握しその上で水の量を決めるべしとあります。
そこで、一部のコースを試走することで試してみたところ、武蔵五日市駅から第一関門の浅間峠までの22キロで、なんと2.5リットル飲んでしまいました💦(やや暑い日だったんですが)
水の補給を受けられるのは44キロ地点にある第二関門の月夜見第二駐車場です。
やっぱり常人にくらべて明らかに飲む量が多い!
この試走をきっかけに4L持って行く事を決めます。
参加にあたってのトレーニングやハセツネコース試走
ハセツネコースの試走は、片道2時間弱かかるため、何回も足を運ぶ事はあまり現実的ではなく、結局1回だけしかいきませんでした。
ハセツネのGPSは公式サイトには掲載されておらず、なかなか見つからず、見つけても距離が65キロなどと、公式の数字と違う問題にぶちあたります。これは正しいデータなのか?とムダに他も探し回ってしまったのですが、実際はGPS情報は平面距離、ハセツネの公式距離は地面に転がして使う計測機器で測っているので高低差を加味した数字となってます。
コースの他の部分は、Team獣人さんのこちらの解説動画を2倍速でみて予習しました。(獣人さん、ありがとうございます。めちゃくちゃ参考になりました)
それ以外のトレーニングとしては
・7〜8月に20キロ以上のザックを背負ってのテント泊登山を合計三回(7泊分 剱岳、北岳、北アルプス雲の平)
・ランニング、越生の山をトレイルラン(月間60キロほど...夏の暑さに耐えられず)
・週1ジムで筋トレ、お米5キロをしょってランニングマシン60分←水を4Lもってくとして、他の荷物で+1キロ
のみ。
ランニングに関してはまぁ、ひどい練習不足。ぶっちゃけ一番効果があったのはテント泊登山だと思います。くれぐれも参考にしないでください。
ハセツネの天気予報
山のなかでのレースということで、天候がどうなるかはかなりランに影響してしまう。Webや雑誌で調べていると、ハセツネは年によって暑い時があり、そのときは脱水のリスクが高まってしまうとのこと。
なお意外なことに雨は、2019年の台風での中止以外では、過去1回しかなかったとのこと。
登山天気、Windy等を使ってチェックしていると、やっぱり雨が降っちゃうようです。
水を運ぶ分、軽量化したかったが、、、
覚悟を決める。
持ち物一覧
山中での雨という事でどれくらいひどいかは読めないため、転倒や浸水による破損や使い物にならなくなるワーストシナリオを想定して、
・トレランレースでずっと使ってたSalomon Bonatti WP Jacketではなく、買ったばかりのThe North Face クライムライトジャケット(250グラム)
・ヘッドライトはPetzl NAOとBlack Diamondの2つ(どちらも実際に何時間、点灯し続けるか1週間前から数回にわたって確認)に加え、Gentosの安価なモデルをベルトライトに。
・全ての持ち物はジップロックにいれ、さらに防水のスタッフサックに入れる
と、我ながらやりすぎか?と思っちゃうくらいでした(が、結果正解でした)。
補給食等
補給は、想定活動時間(20時間くらい)に基づく自分の身体の消費カロリーを確認すると、どうやら20個くらい、ジェル類があれば大丈夫そう。
色々調べて、KODA(旧Shotz)のジェルを9つと、今回はじめてみたライスピュレを10個用意する事に。
ライスピュレは、どの味もめちゃくちゃおいしくてオススメです。
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KODAは、コーラ味がほんと無理でしたごめんなさい。
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また塩タブレットも買ったものの、海外の記事によれば不要らしい。
ただ、お守りとして持って行く事に。
数日前〜前日の過ごし方
一週間前からカフェインを抜いたり、お酒を前日・前々日抜くなどの記事も読んでいましたが、自分はほぼ普通に過ごしてしまいました。
唯一、大好きな辛い食べ物は、レース当日の便通に影響しそうだったので2日前から控えます。
ランは、本当は1週間前から、2,3回くらい軽く走ろうと思ってたのですが、仕事が忙しすぎて時間も心の余裕もなく無理でした💦
(ただこれは結果的によかったのかも・・・?)
ハセツネ当日
移動〜会場到着
13時開始ですが、どのくらい混雑するか分からないので、1時間半前の11時半までには会場に着くことにします。
迷っていた水の量は、最高気温が20度いかないし、天気予報的に大丈夫か?とも思ったのですが、
「水が足りなくて後悔する」or「水が重くて後悔する」どっちがより後悔度が高いか想像し、がんばって4Lを持って行く事に。
電車をのりかえ、武蔵五日市駅に近づくにつれ、トレイルランナーが目立ちレースの雰囲気を肌で感じます。
ちなみに、現地での飲物調達に関しては、駅周辺の自販機や構内のコンビニで飲物が売り切れてるという事はなく、ポカリやミネラルウォーターが取り扱われてました。
特に知り合いが来てるわけでもないので、単身会場入り。
受付をした後、着替え場所である高校の体育館に移動。
ものすごい人の数に圧倒されますが、ちょっとした隙間をみつけて着替えます。
そして装備…。状況をみて最終的にバックパックに入れるか決めようと思っていたのが、
・登山用グローブ、防水グローブ
・半袖シャツ着替え
・長袖シャツ着替え
・ホッカイロ
このうち半袖シャツと、ちょっと迷ったけど長袖シャツだけジップロックにいれ、他は見送りました。
これはあとから振り返れば失敗でした。考えてみればグローブとホッカイロもっていっても200グラムもないので...。判断としては本当にまずかったです。
ハセツネ開始
いよいよスタートに。
時間帯別の列に、並ぶよう指示されます。
とはいえ自分は20時間狙いなので、一番長い16時間よりもさらに別の列へ。
13時、スタートがなりレース開始。
市民の方々が応援してくださる町中を抜けると、すぐに噂通りの渋滞。
いろんなブログや動画で事前にきいていたので、特に気にしません。
ただ、、、さすがハセツネ名物の渋滞。
止まることも多く、想定以上に長い時間続きます。自分は違いますが、タイムを狙っている人は確かに焦るでしょう。
今熊山あたりから渋滞が解消します。
水分摂取は意識して我慢しつつ活動。
最初の予備関門である、入山峠の前後くらいから、少しずつ雨が降り始めます。
はじめはポツポツ。時々少し雨脚が強まる感じ。
足を止めて、雨具を出すランナーもちょこちょこいます。
自分は、登山でよくレインウェア内部が汗で蒸れて中も外もびしょびしょになる経験をしているのと、ハセツネでは雨は森林に阻まれるので雨具の出番があまりないことを事前にきいてたので、ギリギリまで半袖短パンで耐える事にしました。
ただバックパックの中身が濡れると困るので、レインカバーだけつけます。
醍醐丸を越えたあたりから、結構雨脚が強い状態が続きます。
そして風も吹いてくるので、気温はそれほどじゃないが涼しい。
だんだん、気のせいじゃない冷たさを感じるようになってきたので、浅間峠ついたらレインウェアを着ようと決意。
雨がふりはじめてからは殆ど水分をとってません、というか飲みたいという気持ち自体が湧き起こらないほど、運動しながらでも涼しい状況でした。
身体の調子はやたらとよく、今までの夏の気象条件でのトレーニングと違って、身体が動くし心拍も安定して動き続けられる。←この調子の良さの原因が涼しさのせいなのか、1週間前から一切運動してなかったからなのかは不明です。
泥の海との戦い
雨の話がでたところで今大会の最大の苦難だった、泥の海についても。
最初はコースのところどころが泥沼っぽい状態でしたが、雨が進むにつれ、区間によっては全面泥沼・・・というよりも泥の海。
それも、深さ10〜30センチの泥です。
踏み込んだ瞬間ずるっと滑って転ぶ人多数。
場所によっては山道の登り斜面全体がそんな状態。もちろんまともに登れるはずはなく、足がふんばれず滑って転んで泥だらけになり、そのまま斜面を滑り落ちてしまいます。バラエティ番組かいな。
転びそうになり別の足を変に踏ん張ると、そっちの足も滑って結局転ぶ。
山道なので、場所によってはドロドロのすぐ脇が、谷や傾斜のきつい斜面です。
転んだ衝撃や泥でスマホやヘッドライトが壊れたり、滑落して怪我をしたらその時点でレース終了です。
ハセツネのパンフレットにあった「パーフェクト&セーフティなランを心がけてください」というフレーズを脳内で連呼し、何としても転ばずに進もう!と思ったのですが結局は派手に尻餅をついてドロドロ。その後も20回くらい滑り転びまくりました。
周りも当然同じ状態で、暗闇の中「おわ!」「ぽぅ!」「ひぇ!」と悲鳴が上がり続けます。
あとからTwitterをチェックすると、やはり斜面を落ちてしまったりヘッデンを壊してしまったランナーもいたようです。
特定の区間ではなく、数時間、コースがこの状態でした。
噂に違わずハセツネのもう一つの名物である霧も凄かったですが、圧倒的に泥の方が凄かったです。(ちなみにイエローフィルターを自作してみましたが、イエローさが足りず、ほぼ白の光でしたね💦 次回は重ねたりしてみよう…)
第一関門:浅間峠(22キロ地点)
開始から6.5時間、浅間峠に到着。
目標は6時間だったが、最初の渋滞分だけ時間がプラスされた感じです。
雨が収まる気配がないので、ここでレインウェアの上だけ着ます。
この時点で、半袖シャツもびしょびしょでしたが、着替えたところであたらしいシャツも雨で濡れるだけなのでここでは着替えずクライムライトジャケットだけ上に着用。
(このときのクライムライトジャケットにはほんと救われました…こちらのクライムライトジャケットのレビューも参考にして頂ければと)
浅間峠で近くにいた早そうな女性ランナーが、レインパンツもはいてるのを見て一瞬「おれも履いたほうがいいか?」と思ったんですが、自分暑がりだしなとここでは見送りました。
後から振り返ると、この意思決定はちょっとリスクが高すぎで、あとあと後悔したし、なんなら他の偶然がなければ、リタイヤしても不思議ではない状態でした。
しかしここからはトレッキングポールが使えます。
泥んこ地獄も、ポールがあればだいぶ違うはず。
浅間峠から月夜見:寒さ、冷えとの戦い
浅間峠を出発。
泥の海のコースですが、トレッキングポールがあるのとないのとで全く違う事に気づき、思わず周りのランナーともそんな話で盛り上がる。
ただ10分以上休んでしまったため、身体がメチャクチャ冷えている事に気づきます💦
浅間峠で着たレインジャケットは効果てきめんで、最初こそ寒さを感じましたが、ゴアテックスの力で外側はびしょびしょでも、なかは徐々に自分の体熱で乾いてくれました。
また熱を発生させるため、浅間峠で柿の種を一袋、口の中の水分を持って彼ながらも食べたのもよかったです。
意識的に身体を動かしたので、15分くらいで回復。
とはいえ、まだ短パンの下半身や手は、雨と風にさらされて冷たく、そこから身体の熱を持って行かれてしまいます。
「さっきレインパンツも履いとけばよかった…」後悔の念が湧き起こってきます。
ただ「いま着替えたら雨でレインパンツもバックパック内も濡れちゃうよな…」と思うとなかなか踏み切れません。
そんなうちに、どんどん身体が冷えてきたので、思い切ってレインパンツを履きました。履いた瞬間に靴のドロドロがパンツの内側にこびりついてしまいますが、背に腹は代えられません。
この判断のお陰で、だいぶ下半身は守られてる感じになりました。
ただ、夜になって気温が下がってきたこともあり、身体全体の熱がさらにどんどん持ってかれてます。雨は横なぐり。
今こそ持ってきた着替え類の出番か、といいたいところですが、横殴りの雨のなか、着替えるポイントがない。
「どこか、でっかい岩陰があればそこで着替えるのにな…」「雨ですぐに濡れるのを覚悟で着替えた方がいいのか?でもそこでびしょ濡れになったら今と同じ状態じゃん...」と悶々と葛藤しながら前に進みます。
うだうだしながら進んでるなかで到着した三頭山。
ここには、ありがたいことに避難小屋があった!
風雨を凌いで着替えられます!
いそいで避難小屋内に足を踏み入れると、そこは泥だらけで身体がひえきったランナーたちでひしめいている。
全身エマージェンシーシートにくるまってるランナーもおり、「この苛酷な環境で凍えそうになってるのは自分だけじゃないんだな」と思ってしまいました。
とても中で着替えるスペースがなさそうだったので、玄関のちょっとした空間でささっと長袖シャツに着替えます。まさか使わないよねと思いつつ長袖を持ってきたのは本当にナイス判断だった...。今後は迷ったら安全サイドに倒れることにします。
ちなみにこの日の天気はハセツネとしては相当苛酷な環境だったらしく、過去何回も参戦しているベテランランナーの方も、今回の天気は特別だ、でも完走したら凄い記念になる、といってがんばってたそうです 笑
そう、トレラン雑誌での記事によれば、過去雨のハセツネって実はほとんどないんです。なんと引きが強いのか…
第二関門:月夜見第2駐車場(44キロ地点)
開始から14時間たった明け方3時、ようやく第二関門の月夜見第2駐車場へ到着。
第一関門から相当数が脱落したっぽく、あとから記録をみると第一関門にくらべ順位は150位くらいUP。
月夜見は、本来なら水分補給ができる貴重なエイドで、心待ちにしてるはずだったが、寒さで4Lもってきた水分は、まだ2リットル弱余っている💦
ただ、自分が飲みたいかと、身体が必要にしているかは別と考え、規定通り1.5リットル分の水分をありがたくいただきます。
疲れた身体にザックの重みが響きます。
タイム表をみてみると、ベストシナリオとワーストシナリオの間のプランBとほぼ同じ同じペースです。怪我など突発トラブルさえなければ完走はいけそう。
また長い時間休んで身体が冷えるのがイヤなので、少し休んですぐ出発。
幸い、雨は小雨になってきました。
しかしこのあたりから、時折猛烈な眠気がやってきます。
脳もバグりはじめ、ちょっとした風景が、そこにあるはずのないものに見える。
泥道の盛り上がりは茶色い天狗の頭部に。
道に落ちている枯れ枝はツチノコに。
幻覚ではないものの、ぱっと視界に入った瞬間にバグった認識をしてしまいます💦
道ばたでポールをついて立ったまま眠る人も数名目撃。
第三関門:御岳山 長尾平(58キロ地点)
開始から20時間たった午前9時過ぎ、御岳山長尾平に到着。
第二関門までは、プランBと同じペースでしたが、第三関門ではワーストシナリオのタイム。
一方順位は1095位と、第二関門の1157位からまた50位ほどあがってます。
そしてもう朝。雲海がみえてきれいだ。
スタッフの方が「ここまでくれば、歩いてでもゴールできますよ!」と励ましてくれる。
確かに制限時間までは4時間近くある。
ただ、ハセツネ全体の距離71.5キロは実測距離だが、各関門の距離は平面距離なのか実測距離なのかがわからず、実測だとまだ13.5キロあり、平面距離だとあと7キロしかなく、どっちか分からず(結局これを書いてる今も分かってない)。
不安を抱えながら、ひとまず力は出し切ろうと早歩き&いけるところはジョグでいそぐ。
ゴール
レース序盤の調子がよかったときは、これはもしかして18時間とかいけるのでは?と思ったが、泥んこ地獄でそれは幻に。
ただ、頑張れば12時前にゴールできそう!ということでかなり最後力を振り絞り、時計とにらめっこしながら膝を壊さない程度に、死力を尽くします。
ただ、猛烈な下り坂の連続に、いつもは痛むことのない右膝までもが痛みはじめ、これ以上は危険と判断。12時前のゴールインは断念し、元気な状態でゴールインする事に目標を切り替えます。余裕があればラスト5キロ切ったらまた走ろう。
その後また膝も落ち着いたので、ラスト3キロ弱はジョグペースで走り抜け、開始から23時間3分、ゴール到着。
順位は1068位。
第一関門 1282位→第二関門 1157位→第三関門 1095位 と順位がジワジワ上がっていた。
うれしかったのは、スタッフのみなさんが口々に「完走おめでとうございます🎉」といってくださる事。
いろんな大会に出ますが、いつもビリ付近で後片付けムードのなかゴールインする事が多かったので、とてもうれしかったです。(ありがとうございました😭)
ハセツネの完走賞と参加賞
ハセツネの完走シャツは、SALOMONとHUNGERKNOCKのコラボシャツ。
Tシャツは文句なしに格好いい!
いや〜完走して本当によかった。
また参加賞は、ハセツネ(マグ)カップ 笑。
ハセツネのトレードマークとなるムササビの姿と30周年を記念する文字が入っています。
そして、使用されているマグカップは、アウトドア好きに大人気のDINEX (ダイネックス)で製作されており、ハセツネCUPや奥多摩の山々に想いを馳せながら飲み物を楽しめる内容となっています!
こちらも自分の好みの色で満足です!
ハセツネ2022年 振り返り
よかったこと
・一回でも試走した事。これにより、自分に必要な水の量を大体把握できた。
・2〜3週間からと遅くはあるが、レースで想定される荷物を実際にしょってのランやファストパックを実施していた為、レース当日に荷物の重さにとまどうことはなかった。
・直前ギリギリの判断で、長袖の着替えを持った。
・山であることを考慮し、トレラン用ではなくトレッキング用のレインウェアをもっていった。→ ハセツネで大活躍!THE NORTH FACE クライムライトジャケット レビュー
・バックパックのレインカバー、各種荷物のジップロック&防水バッグでの2重対策で、想像以上の雨でバックパックも自分もびしょ濡れになるも、荷物は無事だった。
・補給の制約がきつい分、自分で何とかするために色々調べ、結果詳しくなった。(ウルトラランニング中の塩分補給については海外の論文を含む複数の記事を読み、自分なりの見解を持てるようになった)
反省事項
・防寒対策、雨対策不足。もう1枚あればだいぶ保温できていた。またグローブはトレッキング用の防水のを持って行けばよかった。
・練習不足。特に後半の実際のコースを走っていればもっと心の余裕を後半持てた。
・気温に応じた自分の発汗量の把握をしていれば、もっと荷物は軽くできたかも。
その他
Twitterでレース参加者のツイートをみていると、やはり天気・泥んこ地獄のため、例年の大会とは全然違う感じだったようです。
普通のハセツネも体験してみたいので、また参加してみようと思います。
ハセツネのギア
SALOMON好きがばれる感じですがご参考になれば💦
バックパック:Paagoworks - RUSH 20
シューズ:SALOMON - ULTRA GLIDE WIDE
シャツ:SALOMON - XA TEE / 同長袖
パンツ:SALOMON - XA HALF PANTS
レインウェア:THE NORTH FACE - クライムライトジャケット ↓参考に
レインパンツ:ULTIMATE DIRECTION - ULTRA PANTS
GPS:SUUNTO 9 BARO
ヘッドライト:Petzl NAO、ブラックダイヤモンドの名称不明モデル←どちらにも文房具屋さんのイエローフィルターを取り付けてみたけどあまり意味なし
その他:BUFF、ニトリートのキネシオテープ、MYOGしたスタッフサックと防水バッグ
よかったらコメント欄に質問など書いてみてください。
ここには書き切れないくらい色々調べまくったので、答えられる範囲で色々回答します!
また出走されたみなさんのハセツネ2022の完走なども書き込んでもらえるとうれしく思います。