先日、初めて表銀座を縦走してましたが、そのとき不思議な事がありました。
燕から大天井岳のあいだくらいの、景色が素晴らしい稜線道を歩いていたときのこと。
平日だったからか、ほとんどすれ違う人はおらず、一人でのんびりと稜線歩きを堪能してました。
午前中のことだったので、大天井岳側から来る人も少ないです。
本当にたまーにすれ違うことがあるので、狭い稜線道をそのつど状況にあわせて、譲ったり譲られたり。
この日は燕山荘から大天井岳のあいだですれ違った人は10人前後だったと思います。
ふと、前をみると、水色の50リットルくらいのリュックをしょった中年の男性が前から歩いてくるのが見えます。10メートルほど先でしょうか。
濃い色の帽子を深めにかぶった、まじめそうな雰囲気のやさしそうな男性でした。
「あー、すれ違うなぁ」と思って、稜線道の待機できる箇所を目で追いながら歩き続けます。
稜線道も起伏があるので、それに隠れて男性はみえなくなりました。
でも数秒ですれ違うことになるのは明白です。
「?」
そのまま歩き進んでも、男性は現れませんでした。
え、もしや、転落したのかな?
と心配になって、あちこちを見回すものの、それほど両側ともきつい斜面ではないため、転落は考えにくい。
となれば意図的にルートをはずれて、たとえば高山植物や景観写真をとっている事が考えられますが、いくら見回してもどこにも誰もいません・・・。それに、登山道から外れることは禁止されてますが、まじめそうな雰囲気からルール破り自体あまり想像がつきません。
謎なのですが心配なので、とりあえず後ろを振り向き振り向きしつつ歩きました。
その地点から100メートルほど進んだところでちょうどいい場所があり、喉も乾いたので休むことにしました。
少し高台になっていて、さっき男性を目撃したあたり全体が見渡せる場所です。
休んで地図を確認したり、食べ物を取り出したり水を飲んだりまったりしながらも、気になるのでさっきの地点を振り返ってみてました。
しかし15分ほどたっても、誰もみえませんでした。というよりも人の気配もしませんでした。
この時点では、幻覚を見るほど疲れていたわけでもありません。
この話にはオチはありません。
以上です。
似たような体験をされた方いらっしゃいましたら、体験を共有いただけたら幸いです。